From:いまだ唯仁
あの天才棋士羽生善治さんに、
勝利した若き天才棋士藤井聡太さん。
その年齢は、なんと14歳と言います。
すでに四段の藤井さん、
羽生棋士を交えた
大先輩プロ棋士との七番勝負で、
プロや目の肥えたファンの
予想を大きく上回る
6勝1敗と言いますから、
その力は、本物なんでしょう。
あっぱれですね。
また、この藤井棋士のインタビューも
大変興味深いものでした。
伏し目がちに、
「望外の結果」など大人びた言葉を使う
藤井棋士の日々の習慣は、
新聞を毎日読み、社会問題に思いをはせ、
連載小説を愛読しているそうです。
なんだか、大人びていますが、
ここに、我々に必要とされれている、
「人間力を高める」ヒントならぬものも
感じます。
論理的に戦う、
このような「将棋」をはじめ、
ディベートや、囲碁、チェスなどには、
ひとつ【抽象力】という力が、
もっとも必要と言われています。
実は、先日いろいろ情報収集している中で、
世界的脳科学の権威である苫米地博士のお話の中でも、
この抽象度とIQの関係性について、
取り扱われていました。
今回は、この【抽象力】を高めることが、
私たちが人生を生きていく上で、
どのように重要な意味を持ち、役も立つのかを
2回に分けて、考察したいと思います。
抽象度の高さは、IQの高さに比例する。
世界的脳科学の権威である苫米地博士は、
このように、おっしゃられていました。
抽象度の高さは、IQの高さに比例する
-苫米地博士-
カーネギーメロン大学博士(認知科学者)
苫米地博士に関しては、
ぜひご自身でお調べください。
とりあえず、すごい人であることは間違いありません。
すごい人であるが故に、
いろいろ批判する方もいるようですが、
すごくヒントになることも多いと思っています。
IQとは?
本題に戻りますが、
IQ(intelligence quotientの略)とは、
知能指数とも言われており、
人の知能の基準を数値化したものです。
IQ自体の計算方法は、
非常に曖昧で、
ひとつの指標を図る意味でしか、
ありませんが、
簡単に言うと、数学的思考度を
計測したものと捉えていいと思います。
ここで、言葉を置き換えてみます。
「抽象度の高さは、IQの高さに比例する」とは、
↓
「抽象度の高さは、数学的思考に比例する」
ということにもなりますね。
つまり、
IQの高い人間と、
IQの低い人間との間では、
その「思考の中身」が、
大きくかけはなれているとも言えます。
さらに言うと、
その数学的思考を分ける基準が、
「抽象度を上げて考えることができるか」
あるいは
「できないか」
にひかれるということです。
抽象度とは?
では、抽象度とは、何でしょう?
抽象度とは、抽象化の度合いを意としますので、
抽象化という思考について考えたいと思います。
抽象化とは、
違うように見える複数の事象から、
共通する本質的な性質を見取り、
別の言葉に置き換える思考のことです。
別の言葉で言い換えると、
俯瞰力(ふかんりょく)とも言い換えたりします。
俯瞰とは、
「高いところから見下ろすこと」を意としますので、
より全体が繋がって見えるようになるということです。
なるほど。
抽象力(俯瞰力)の4つのメリット
では、その抽象力(俯瞰力)があがると
どんなメリットがあるのでしょうか?
それは、大きく4つあります。
【抽象力(俯瞰力)の4つのメリット】
1)予測力があがる
2)判断力があがる
3)コミュニケーション力があがる
4)学習の吸収力があがる
1)予測力
2)判断力
この2つのメリットに関しては、
あるプロサッカー選手の特徴をみながら
説明してみたいと思います。
それは、遠藤保仁選手とピルロ選手です。
彼らは、サッカーでいうところの中盤で、
ゲームメイクをなす選手として、
長くチームの中心として君臨してきた選手です。
その彼らに共通していえることが、
「俯瞰力」と言えます。
遠藤選手がある番組でもおっしゃっていました。
「できる限り、常に俯瞰してピッチをみることを意識しています」と・・・
つまり、ピッチ上でプレーしながら、
意識をもうひとつコート上空におき、
コートバランスを考えていくことで、
様々な予測をたて、
ゲームをコントロールをしているということです。
彼らが得意とするのは、
緻密に計算された長短のパスにあります。
それは、詰将棋をやっているかのように、
様々な手を打ちながら、
ゲーム全体を動かしているということですね。
(私も、大好きな選手です。)
つまり、
抽象力(俯瞰力)が高くなると、
予測力があがり、適宜な判断力ができる
ということですね。
3)コミュニケーション力があがる
抽象力(俯瞰力)が高くなると、
自分の目の前の人(Aさん)
に対しての一つの言動が、
Aさんが関わる人(Bさん、Cさん、Dさん等)
あるいはその先の人
(Eさん、Fさん、etc…)に対して、
及ぼす影響が
想像できるようになります。
様々な影響を考えながら、
言動が選択できるようになりますので、
自然と、言動の質があがり、
言動でのトラブルを避けたりできるし、
人間関係もより円滑になっていきます。
インタビューなどの言動を聞くと、
その方の抽象力(俯瞰力)が垣間見られますよね。
4)吸収力があがる
抽象力(俯瞰力)が高くなると、
新しいことを学ぶときにも
抽象度の高さは、役に立ち、
吸収力は高くなります。
つまり、
1の情報に対して、
様々な角度へ広げたり、
検証できるようになり、
知識の幅が格段とあがります。
1言って、10分かる人。
逆も然り
10言って、1しか分からない人。
読者のあなたも、
きっと出会ったことあると思います。
逆に、もしあなたが選手だとしたら、
監督が要求した言葉に対して、
1言って10分かる選手と、
10言って1分かる選手。
どちらの選手が、選ばれるでしょうか?
監督が、選手を評するとき、
「あの選手は、頭がいいね」
となどと、評することがあります。
それは、ただIQが高いというのではなく、
抽象度が高いひとを指しており、
戦術理解度が高いひとであったり、
ピッチ上でも、
俯瞰で状況判断できるという力が高いという
スポーツIQの高さを指していると言えます。
抽象力が高まると、
このようなところが
格段とあがるんですね。
もちろん、抽象度(俯瞰力)を
高めることは、
これら以外でもたくさんの利点がありそうです。
私たちが、
人生を生きる上でとても重要な力で
間違いありませんよね。
さて、
これらのメリットを頭の片隅に置きながら、
本題に戻りましょう。
抽象化とは、
違うように見える複数の事象から、
共通する本質的な性質を見取り、
別の言葉に置き換える思考
この文章から、読み取れるのは・・・
抽象化とは、
2つの能力を使って行う思考というのが
推測できます。
さらにいうと、
この2つの能力を伸ばすことが、
抽象化の力、抽象度をあげることができる
ということです。
その能力とは・・・
【抽象力(俯瞰力)に必要な2つの能力】
1)共通する本質を選別して抽出する能力
2)それを言葉に置き換える言語能力
といったところでしょうか?
必要なスキルがわかれば、
次は、そのスキルを伸ばす方法を
考えることが、ヒントになりそうですね。
スキルをのばす方法は、
次回よりご紹介したいと思います。
まとめ
抽象度とは、抽象力の度合いを指し、
抽象力とは、俯瞰力とも置き換えられる。
【抽象力(俯瞰力)を高めることの4つのメリット】
1)予測力があがる
2)判断力があがる
3)コミュニケーション力があがる
4)学習の吸収力があがる
【抽象力を伸ばすために必要な2つの能力】
1)共通する本質を選別して抽出する能力
2)それを言葉に置き換える言語能力
そもそも、
IQは遺伝の影響はあると言われていますが、
しかし、最新科学では、
さらに遺伝の影響に合わせて、
幼少期の家庭環境の影響で大きく変わる
多くの事例で確認されています。
つまり、
IQは、後発的に
書き換えられるということです。
もちろん、
子ども時代から、こ
のような環境をつくることが、
脳に効果的なのは、
当然です。
かくいう私も、
今、脳の可塑性に希望を抱き、
日々トレーニング中なんです。
(トホホ)
そしてワクワクです。
次回は、そのスキルを伸ばすための
効果的な方法を考えてみたいと思います。
あなたも、
どうしたら効果的に伸ばせるか
考えてみてください。
いかがでしたか?
皆様からのお気軽なコメントお待ちしております。
より〝賢く〟より〝美しく〟
自由に生きる
ー いまだ〝Freien〟唯仁